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2019.02.27

★LifeScience Web News★ ~#008

NEWS

 

*TOPICS*************************************************************************************************

〔アグリ〕
・三菱ケミカル、みかど化工の株式を譲渡(2019/2/1)
・三井化学アグロ、いもち病防除剤トルプロカルブに新規殺虫剤ピラキサルト混合剤の製品追加(2019/2/18)
・住友化学、EUにおいて新規殺菌剤の農薬登録申請を実施(2019/2/25)

〔メディカル〕
・コスモ食品、医薬品原薬製造工場を建設(2019/1/18)
・カネカ、有機合成化学協会賞を受賞(2019/2/25)

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〔アグリ〕

▽▽三菱ケミカル、みかど化工の株式を譲渡(2019/2/1)▽▽

三菱ケミカルは、同社が所有するみかど化工の全株式を渡辺パイプに譲渡した。
みかど化工は、農業用ポリオレフィン系特殊フィルムやマルチ農業用フィルムなどの製造・販売を主要事業としている。
1968年の設立以来、三菱ケミカルのグループ会社として農業資材事業を行ってきたが、今回、三菱ケミカルホールディングスグループの中期経営計画「APTSIS 20」に基づくポートフォリオ改革の一環として、三菱ケミカルグループアグリソリューション事業の長年の取引相手である渡辺パイプへと株式譲渡する運びとなった。

 

▽▽三井化学アグロ、いもち病防除剤トルプロカルブに新規殺虫剤ピラキサルト混合剤の製品追加(2019/2/18)▽▽

三井化学アグロは、いもち病防除剤トルプロカルブを有効成分とする水稲育苗箱用の殺虫殺菌剤のラインアップに、新規殺虫剤ピラキサルトとの混合剤を新たに加え、2019年2月以降販売を開始する。製品名は、「サンスパイク箱粒剤」及び「サンエース箱粒剤」。
トルプロカルブは、三井化学アグロが開発している新規原体の一つで、耐性菌リスクの低い有効成分としても注目されている。
一方、ピラキサルトは、全国農業協同組合連合会とデュポン・プロダクション・アグリサイエンスが開発した新規殺虫剤であり、イネの重要害虫であるウンカ類に高い効果と長期残効を示す。また、他農薬に抵抗性を示すウンカ類にも効果を発揮する。

 

▽▽住友化学、EUにおいて新規殺菌剤の農薬登録申請を実施(2019/2/25)▽▽

住友化学は、EUにおいて新規殺菌剤インピルフルキサムの農薬登録申請を実施した。
インピルフルキサムは、同社が独自に発明した有効成分で、病原菌のエネルギー生産の過程を阻害する作用を持つコハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)の1つ。欧州におけるコムギ赤さび病、オオムギ網斑病、バレイショ黒あざ病といった重要病害にも高い効果を示すことが、社内外での評価を通じて確認されている。
今回の申請は、2017年に実施した日本、アルゼンチン、米国、カナダ、ブラジルでの申請に続くものである。
EUにおけるインピルフルキサム含有製品の市場投入は、規制当局承認後の2023年以降を見込んでいる。

 

 

〔メディカル〕

▽▽コスモ食品、医薬品原薬製造工場を建設(2019/1/18)▽▽

調味料製造のコスモ食品が、北海道工場西側に医薬品原薬製造工場の建設を発表した。業務提携を結ぶ原薬製造のトモ・ケミカルが、コスモ食品の技術を生かし、アミノ酸の一種「L-システイン」を精製する。工場は初夏の稼働を予定している。
L-システインは美白効果があるとされ、トモ・ケミカルは高純度のL-システインを製造する国内トップクラスの技術を保有している。L-システインなど同社が製造したアミノ酸は、大手製薬メーカーや化粧品メーカーの商品に使用されている。
新工場は鉄骨造り2階建て、延べ床面積は880㎡。建設費・設備費は約6億円。中国から仕入れた粗原料からL-システインを精製する。コスモ食品北海道工場の社員はトモ・ケミカルの奈良工場で原薬の製造について技術指導を受けている。

 

▽▽カネカ、有機合成化学協会賞を受賞(2019/2/25)▽▽

化株式会社カネカは、「連続フロー反応による医薬品の革新的プロセス開発」で有機合成化学協会より『平成30年度有機合成化学協会賞(技術的なもの)』を受賞。
本受賞では、連続フロー反応を医薬品の製法開発に適用したことに加えて、反応管の仕様を自由に選択できる独自設備を導入し、医薬品GMP準拠の生産を開始したことが高く評価された。
近年、低分子医薬品領域の薬剤開発において、患者数の少ない多数の難病に対し、多様な品種の薬剤を効率よく生産することが重要となっている。同社は、医薬品製法開発へ連続フロー反応の適用を拡大し、その製造設備をグループ会社のカネカシンガポールおよび大阪合成有機化学研究所に導入することにより、少量多品種の低分子医薬品の一貫体制を整えている。
今後は、本技術を低分子医薬品領域に活用し、最先端のバイオ医薬品領域とあわせて、Health Care分野での総合的な事業拡大を加速させる方針。