リサーチャーに聞く!#124 『2025年 健康菓子の摂取実態とニーズ(第1弾)』調査のポイント

2025.06.04
  • リサーチャーインタビュー
  • Health & Food
リサーチャーに聞く!#124 『2025年 健康菓子の摂取実態とニーズ(第1弾)』調査のポイント

第124回は、2025年4月14日発刊の『2025年 健康菓子の摂取実態とニーズ(第1弾)』です!
普段から健康を意識したお菓子を食べている20~70代の男女1,236人のおやつ・間食に対する考え方や、健康菓子の摂取実態、健康菓子に求める商品ニーズなどを調査した当レポートについて、弊社リサーチャーの森井まゆ子、福井淑乃に調査のポイントをインタビューしました!

 

森井まゆ子 プロフィール

リサ・リューション事業部 セールスアカウントグループ Health & Food
シニアセールスアソシエイト 森井まゆ子

—Profile—

入社以来、ヘルスケア領域を担当。
上司からの「仕事の原点はお客さん」という言葉と、「事件は会議室で起こっているのではない、現場で起きている」をモットーに、年間200件近くのオンラインミーティングを実施。
日々変化する顧客ニーズに向き合っている。

 

福井淑乃 プロフィール

リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Health & Food
データアナリスト 福井淑乃

—Profile—

入社当時は加工食品分野で市場調査や独自調査を担当。
2019年にヘルスケア領域の担当となってからは、消費者調査を専門に調査を行っている。
最近はミラーレス一眼カメラを購入し、旅行先での撮影や周辺機材の収集を楽しんでいる。

 


 

―今回、第1弾ということですが、なぜ「健康菓子」にフューチャーしたのでしょうか。

森井サプリ以外の剤型を企画・開発したい、という健康食品メーカー様が増えたことですね。背景には、紅麹問題による機能性表示食品制度の見直しなどがあるとおもいます。
また、以前から、健康食品の食品化、食品の健康食品化の潮流がありましたが、今後さらに高まると推測しています。健康食品メーカーはサプリ以外の剤型開発をし、菓子メーカーは減少する子どもからオトナ市場の拡大を狙っています。今後は、「オトナ菓子×健康」のシェアを取り合う熾烈な戦いになるかなと思います。

 

―そうなんですね!激しそうですが面白そうです!
今回の調査の肝はどこでしょうか。

森井ズバリ、クラスター分析です。毎回言っているような気もしますが(笑)
今回は、男女でクラスターが分かれるという珍しい調査になりました。まず、男性は「パフォーマンスタイプ」、「メタボタイプ」、「ニュートリションタイプ」、女性は、「リテラシータイプ」、「ギルティフリータイプ」、「ルーズタイプ」です。

 

―興味をそそられるネーミングですね!さすが福井リサーチャーです!
すべて気になるのですが、それぞれ注目のクラスターはありますか?

福井男性は、「ニュートリションタイプ」、女性は、「ギルティフリータイプ」でしょうか。
まず、「ニュートリションタイプ」は「健康菓子で効率的に栄養を補いたいタイプ」です。Z世代である男性若年層・会社員が中心層で、もともと食に対する関心が低いですが、健康菓子に「栄養」を求めています。ごはんはあまり食べませんがお菓子で栄養を摂りたいタイプといえます。健康菓子を食べることで「サプリメント」の摂取をやめた人が多いのが特徴です。興味深いですよね。
「ギルティフリータイプ」は女性が8割を占めます。「健康菓子でお菓子を食べる罪悪感を軽減したいタイプ」です。このタイプには、うなづく女性が多いのではないでしょうか。また、甘いものに目がないお菓子好きで、嗜好品で楽しむだけでなく、コミュニケーションツールとしてもお菓子を活用しています。グミでコミュニケーションを図る「グミニケーション」が若年層には浸透していますね。このタイプは、お菓子は自分へのご褒美である一方、食べると罪悪感があるため健康菓子を選びます。さらなるインサイトとしては、美意識が高く、他人からの目を気にする傾向にあり、「体重の増加」や「美容への関心」が健康菓子を取り入れるきっかけとなっています。

 

―そうなんですね!とてもわかりやすいですし、社内であの人かな……というイメージもふくらみます!

森井そうですね。福井リサーチャーの強みはクラスター分析にもありますね。すごくイメージがつきやすいのですが、ハッとさせられるというか。そういえば……いるいる!みたいな。そうしたディスカッションはお客さまとも盛り上がることが多いですね。

 

―お客さまと盛り上がるなんてとても良いですね!
消費者調査レポートの人気の高さを垣間見ました。
ほかのクラスターも気になるのですが。。。

福井そうですね。「パフォーマンスタイプ」も興味深いかとおもいます。「自身の状態を高めるために健康菓子を摂っているタイプ」です。彼らのテーマは「筋トレ」です。健康菓子を食べるようになったきっかけ、健康菓子を食べる理由、健康菓子に期待する効果、などで「筋トレ」が上位にランクインしています。健康菓子にかける費用が一か月4,456円と、平均に比べ1,400円も高いことから、有望ターゲットといえますね。
また、「メタボタイプ」は、「健康菓子で脂肪を減らしたいタイプ」です。食生活が乱れておりカップ麺やコンビニ弁当を利用しています。また、多忙で食事をお菓子で済ましてしまうことが多く、普段の食事で不足する栄養をおやつ・間食で補いたい、というニーズもあります。お菓子を選ぶ際には、糖質、脂質、塩分を気にする傾向があり、健康菓子には、中性脂肪の低減、内臓脂肪の低減、体重減少などを求めています。

明確にどんなタイプか、脳裏に浮かぶのではないでしょうか。

弊社のクラスター分析からペルソナ分析やカスタマージャーニー分析を活用いただくことで、企画~開発~販促まで一気通貫した戦略立案に活用いただいております。

 

―一気通貫した活用なんですね!多忙なお客さまも安心ですね!
ほかに今回の気づきはありますか?

森井逆に敢えてお聞きしますが、そもそも「健康菓子」の範囲って何が入るとおもいますか?

 

―そうですね。。。何が対象になるのだろう、とおもいます。ヨーグルトは?チーズは?ナッツは??など疑問がたくさん湧きますね。。。でも、そんなに範囲を広くしたら調査が膨大になってしまう。。。

森井そうなんです!その範囲を決めるセンスと論理性がとても重要なんですね。お客さまにもよく褒めていただきます。自社で調査したいけど、範囲が難しい、というお声もよくいただきますね。

 

―確かに。。。そのあたりもTPCの強みと言えそうですね。メモっておきます!

福井ありがとうございます!おっしゃっていた商品も「好きなお菓子」として聴取しておりますのでご安心ください。
まず、「ヨーグルト」は73%、「ナッツ類」は70%、「チーズ」は63.4%の人が好きと回答しています。また、「グミ」は41.8%ですが若年層では6割を超えておりさきほどのZ世代のニーズの高さが見て取れます。
なお、「チョコレート」は好きなお菓子の堂々一位の84.3%にのぼります。
さらに、「好きなお菓子」の中から、「健康を意識して食べているお菓子」もわかります。データを見ると、「ナッツ類」、「ヨーグルト」についで、「チョコレート」が3位にランクインしています。

 

―えっ、、、チョコレートが3位にランクイン??甘くて高カロリーとおもうのですが、、、

福井わたしも意外だったのですが、その理由は明治の「チョコレート効果」にありました。
今回、フリーアンサーで下記を聴取しています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【現在最もよく購入している商品(商品名を表示)】が2025年3月末をもって販売終了になるという発表がメーカーからあったとします。
もし、販売の継続に向けて、メーカーの担当者に直接ユーザーの声を届けることができるとしたら、あなたは担当者にどんなメッセージを送りますか。自由にお答えください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いい質問ですね~とお客さまにお褒めいただくことが多いですね。
どんなメッセージかの詳細は控えますが、お客さまのブランドに対する信頼が読み取れます。
もちろん、「カロリーメイト」、「一本満足バー」、「LIBERA」、「ビスコ」、「UHAグミサプリ」などを含む約50ブランドについても聴取しておりますので、ブランド担当の方にはぜひお読みいただきたいですね!

 

―ほかにお客さまが活用できるファクトはありますでしょうか。

福井TPC消費者調査レポートは、ご予約時にお客さまのご要望を反映し「メーカーのご担当者さまが知りたい」設計になっています。まずは、健康菓子を食べるタイミング、シーン、食べ方、回数などの実態把握ですね。次いで、購入先、摂りたい成分、糖質、脂質、カロリー、食べたいお菓子の素材、成分、期待する健康効果、コンセプトなど計44問の調査項目がございます。無駄な設問は一問もなく、企画・開発・販促まで一気通貫した戦略立案に活用いただけます。
また、現在摂取している健康食品として、サプリメントが44.2%にのぼります。これは一般の健康食品ユーザーの30%を超えており、健康菓子ユーザーはより健康志向が高いといえるとおもいます。
以上のデータから、食品メーカーさま、健康食品メーカーさまに存分に活用いただけると自負しております。

 

―とても気になるファクトですね!興味深々のお客さまも多いとおもいます。
レポートの試読方法について教えてください。

森井TPCでは、30分~1時間程度でレポート全ページをご試読いただけ、さらに、リサーチャーとのディスカッションにより、「課題解決が早い」、「クラスタの理解が深まった」と好評のオンラインミーティングを実施しています。
日時など気軽にご相談いただけますとうれしいです。
お待ちしております!

 

―身近な菓子なので僕自身も大変興味深かったです。
最後に、おトクなTPC消費者調査レポートの無料オプションのお知らせをお願いします。

福井①出典名の記載で社内外データとして活用いただけます。活用方法としては、リリースや、HPでの補足データとして、さらに、展示会での説得材料として、など様々です。まだ、データを存分に活用しきれていないお客さまがいらっしゃるかもしれません。今からでもぜひご活用くださいませ。
続いて、②オンライン報告会の開催です。お客さまが膨大なレポートを読み込む時間がない中でも、リサーチャーとディスカッションしながらユーザー理解が深められるメリットがあります。
最後に、③ご要望のクロスデータのご提供です。仮説検証のためのデータ把握ができ行動に即移せると好評です。

 

―ありがとうございます。有料オプションも人気と聞いていますが、どのような内容なのでしょうか。

福井より有益な戦略立案のために、お客さまのユーザー解像度をアップしたいというご要望は年々アップしているとおもいます。TPC消費者調査では、ペルソナ分析やカスタマージャーニー分析、さらに、競合ユーザー分析などを承っております。ペルソナやカスタマージャーニーは、特定のクラスターにフォーカスし分析します。お客さまからは「解像度がアップした」、「理解が深まった」との声をいただいております。

 

―お読みのみなさま、ぜひオンラインミーティングにて、ディスカッションすることで課題解決の一歩になること間違いなしです。ぜひお問い合わせいただけますとうれしいです。

 

 

―本日は貴重なお話をありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2025年 健康菓子の摂取実態とニーズ(第1弾)」レポートは絶賛発売中です。
ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。

 

 

『2025年 健康菓子の摂取実態とニーズ(第1弾)

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