リサーチャーに聞く!#154 『2025年 女性更年期対策の実態と商品ニーズ(第2弾)』調査のポイント

2026.01.22
  • リサーチャーインタビュー
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リサーチャーに聞く!#154 『2025年 女性更年期対策の実態と商品ニーズ(第2弾)』調査のポイント

第154回は、2025年8月29日発刊の『2025年 女性更年期対策の実態と商品ニーズ(第2弾)』です!
ユーザーの具体的な行動事例に加え、更年期とPMSの関連や注目のフェムケア用語、「更年期ロス」といった最新トピックについても調査。さらに、年代別・重症度別の傾向に加え、「キャリアタイプ」「家庭第一タイプ」「楽天家タイプ」「健康管理タイプ」「センシティブタイプ」「ゆらぎタイプ」「不摂生タイプ」の7つのクラスター別でも詳細分析を行った当レポートについて、弊社リサーチャーの福井淑乃に調査のポイントをインタビューしました!

 

福井淑乃 プロフィール

リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Health & Food
データアナリスト 福井淑乃

—Profile—

入社当時は加工食品分野で市場調査や独自調査を担当。
2019年にヘルスケア領域の担当となってからは、消費者調査を専門に調査を行っている。
最近はミラーレス一眼カメラを購入し、旅行先での撮影や周辺機材の収集を楽しんでいる。

 


―今回、女性更年期の調査を実施した背景について教えてください。

福井女性の社会進出が進む中、これまで“人知れず耐えるもの”とされてきた更年期は、QOLや生産性にも影響する重要なテーマとして社会的に注目されるようになりました。
弊社では2023年に第1弾の調査を実施しましたが、当時はフェムケア市場がちょうど立ち上がり始めたタイミングでお客さまからの引き合いが強く、想定以上の反響をいただきました。
あれから2年、働き方や価値観の多様化に伴い、ユーザーの意識や行動はさらに細分化しています。市場が成熟期に入りつつある今、TPCでは表面的なトレンドだけでは見えてこない“深いインサイト”を捉えることが重要だと考え、第2弾の調査を実施いたしました。

 

―なるほど、第2弾では、よりインサイトを深く探ることがポイントになっているんですね。
では、初めてレポートに触れる方のために、この調査ならではの魅力や特徴について、教えていただけますか?

福井はい。例えば、更年期の症状は人によって異なり、細かいものも含めると100種類以上にのぼると言われています。弊社の調査では、いわゆる「ホットフラッシュ」のような代表的な症状だけではなく、「疲れ」や「睡眠」といった女性のQOLに影響する一般的な症状から、「喉の違和感」や「ドライマウス」といったニッチな症状まで、計44種類の症状について網羅的に聴取しています。一般的な定量調査でこれほど幅広い項目をカバーしている例はほとんどありませんので、お客さまからも「使える」とご好評をいただいております。

さらに、1万人を対象としたスクリーニング調査では、SMI(簡略更年期指数)を用いたチェックテストを実施しています。これにより、症状の“重症度”を客観的に把握でき、重症度と症状の関係を分析することで、どの段階でどういった症状が出やすいのかが明確になります。こうした設計により、実務での活用もしやすくなっています。

 

―ありがとうございます。調査の特徴や設計についてよくわかりました。
ところで、今回は2回目の調査ということですが、前回から何か変化した点はありましたか?

福井はい。最も大きな変化としては、大塚製薬の「エクエル」が大きく伸長している点が挙げられます。
「エクエル」は認知率・摂取経験率・現在摂取率のすべてにおいて前回比で5~10ポイントほど増加しており、特に現在摂取している商品ランキングでは、前回1位だった「命の母A」を抜いてトップに躍り出ました。

 

―なるほど、「エクエル」が一気にトップに。なぜそこまで選ばれるようになったのか、その理由も気になります。

福井ポイントは大きく二つあります。
一つ目は“手指の症状”を更年期由来のものとして捉える人が増えている点です。
今回の調査では、「女性ホルモンと関連があると思う疾患」で「ヘバーデン結節」を選んだ人は18%でした。
通常はそこまで一般認知が高い疾患ではないのですが、エクエルユーザーでは30%と約3割が関連を認識しており、明確に高い結果となっています。
また、「対策商品で予防したい症状」で「手足のしびれ・こわばり」を挙げた人は全体では16.8%でしたが、エクエルユーザーでは30.1%となり、手指の症状を更年期と結びつけて対策している人が、エクエルユーザーに特に多いことがわかりました。指のしびれやこわばりは日常生活の質に直結しますので、対策意識が高まりやすい領域であり、そのニーズを捉えていることがユーザーの支持につながっていると見られます。

二つ目は医療ルートの強さが突出している点です。
実は、エクエルユーザーは、医師や薬剤師など専門家からの推奨で興味を持った人が非常に多いんです。
例えば、「商品に興味を持ったきっかけ」として「医師のすすめ」を挙げた人は、全体ではわずか9.7%なのに対して、エクエルユーザーでは37.5%と約4倍になっています。
さらに、「商品を選んだ理由」として「医師の推奨」を挙げた人も、全体では7.2%ですが、エクエルユーザーでは30.9%にのぼります。
つまり、「エクエル」は医療ルートの影響が圧倒的に強く、ユーザーの多くが専門家のアドバイスをきっかけに摂取を始めているということです。
最近は婦人科に加えて、手指の症状の相談が多い整形外科でも「エクエル」が推奨されるケースが増えており、この“医療ルートの広がり”が、今回の大きな成長を後押ししたと考えられます。

医療ルートが強いというイメージはありましたが、実際に数字で示されると説得力がありますね…。
ただ、ここまで圧倒的だと競合は難しいのでは…とも思ってしまいます。
他社の商品にもチャンスは残されているのでしょうか?

福井そうですね、ご指摘の通り、医療ルートでの展開は一般メーカーにとっては正直ハードルが高いかと思います。
ただ、今回の調査では、そうした状況でも競合商品が勝機を見いだせるヒントも見えてきました。そのポイントについてはオンラインミーティングで詳しくご紹介できますので、もしご興味があればぜひお声がけいただければと思います。

 

それは気になりますね!ぜひ皆さま、オンラインミーティングをご利用くださいませ!
ほかに、今回の調査で注目してほしいポイントはありますか?

福井そうですね、クラスターの変化は非常に興味深かったですね。
今回、更年期対策を行っている女性は、更年期における意識や行動、価値観の違いから、「キャリアタイプ」「家庭第一タイプ」「楽天家タイプ」「健康管理タイプ」「センシティブタイプ」「ゆらぎタイプ」「不摂生タイプ」の7タイプに分かれました。

なかでも注目なのが、今回新たに誕生した「健康管理タイプ」です。このタイプは、“年齢に応じた健康対策”として更年期ケアを始めた層で、「女性は更年期を迎えると生活習慣病のリスクが高まる」といった健康意識を持ち、健康寿命の延伸を見据えた長期的な視点で更年期対策に取り組んでいる点が特徴です。

今回の調査では、「更年期は誰にでも訪れるもの」というイメージが前回より6.7ポイント上昇し、より多くの女性が更年期を“自分事”として捉えるようになっていました。こうした意識の広がりが、「一定の年齢になったら誰もが行うべき健康対策」として更年期ケアを位置づける動きを生み、結果として「健康管理タイプ」の登場につながったのではないかと考えています。

 

―価値観の変化がわかるのは興味深いですね。
ところで、今回はカスタマージャーニー分析も実施されたとか?

福井はい。今回はインサイトの深掘りを重視し、カスタマージャーニー分析を導入しました。
例として、レポートでは「キャリアタイプ」を取り上げています。
このタイプは責任ある働き方をしている女性が多く、“更年期が原因だと思う症状”として、「疲れ」や「体力の低下」を強く自覚しています。「更年期に負けないための予防的ケア」を重視する傾向が強く、サプリメントを選ぶ理由もそこにあります。

カスタマージャーニー分析では、こうした「キャリアタイプ」の女性が対策商品の利用に至るまでのプロセスを、「更年期対策を始めるきっかけ」、「サプリメント摂取のきっかけ」、「商品の決定要因」の3つのトリガーに分けて可視化しています。
この分析により、ターゲットがどのような心理的・行動的プロセスを経て商品選択に至るのかを明確に捉えることができ、今後のマーケティング戦略や商品開発のヒントとしてご活用いただける内容になっています。

 

プロセスを整理すると、どこに働きかけるべきかが、とても明確になりますね!
それでは最後に、インタビューをご覧いただいている皆さまへ一言お願いできますでしょうか。

福井今回の調査は「消費者のリアルな心理」を深掘りするレポートですが、市場面を知りたい方には、弊社の「2024年 フェムケア市場の動向と将来展望」もあわせてご活用いただけます。
市場規模・競合状況といったマクロの視点と、今回のインサイトを組み合わせることで、マーケットとユーザーニーズの両面から市場を理解していただけるかと思います。
市場レポートはPDFで3日間の試読も可能ですので、ぜひチェックしてみてくださいね。

―マーケットとユーザーニーズの両方のデータが揃っているのは嬉しいですね!
ぜひ皆さまお問い合わせくださいませ!

 

『2025年 女性更年期対策の実態と商品ニーズ(第2弾)

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