リサーチャーに聞く!#116 『2025年 製薬企業のR&D戦略』調査のポイント

2025.05.20
  • リサーチャーインタビュー
  • Pharmaceuticals & Medical
リサーチャーに聞く!#116 『2025年 製薬企業のR&D戦略』調査のポイント

第116回は、2025年4月10日発刊の『2025年 製薬企業のR&D戦略』です!
主要製薬企業のR&D戦略を、組織体制、R&D費・人員、新薬の発売・開発、知的財産権・ライセンシング状況などの観点から多角的に分析した当レポートについて、弊社リサーチャーの安田俊に調査のポイントをインタビューしました!

 

安田俊 プロフィール

リサ・リューション事業部 リサーチグループ Pharmaceuticals & Medical
主任 安田俊

—Profile—

2019年の入社後、ケミカル分野で主に市場調査を担当。
現在は、医薬品領域において治療用放射性医薬品や抗体医薬品、再生医療などの調査を行ったほか、今年は製薬企業の中国戦略に関する調査を実施している。

 


―なぜ、今回製薬企業のR&Dに関する調査を実施しようとしたのですか?

安田近年、製薬企業全体では、新型コロナウイルス感染症の影響などを受け、感染症ワクチンの開発が活発に進められているほか、がん領域では抗体薬物複合体(ADC)や二重特異性抗体といった次世代抗体医薬品の承認が相次いでいます。

こうした状況の中、各社のR&D活動では、先端医療(ニューモダリティ)に関する研究開発の活発化や、大型製品・戦略品のライフサイクルマネジメント(LCM)による製品価値の最大化が進められています。

そこで今回は、このような環境変化の中で、各社がどのようなR&D戦略を展開し、どの分野に注力しているのかを明らかにすることで、製薬各社の今後の方向性を探ることを目的としています。

 

―環境の変化が続く中、各社のR&D戦略には今後ますます注目が集まりそうですね。
今回の調査において、特に注目すべきポイントはどの部分になるでしょうか?

安田本レポートでは、医薬品業界の主要企業におけるR&D費や研究開発動向を詳細に分析しています。
さらに、知的財産戦略に関する新たな項目を設け、特許出願状況や提携の実態など、企業ごとの具体的な戦略を網羅的に取り上げています。
これにより、他社との差別化要因や成長の方向性を読み解くための重要なデータを、約400ページにわたり収録しています。

中でも注目いただきたいのは、「先端医療(ニューモダリティ)の研究開発の活発化」に関する分析です。
具体的には、「低分子」「抗体」「再生医療」「核酸」「ペプチド」の5つのモダリティに着目し、それぞれについての集計・分析を行うことで、各社がどの分野に新薬開発の重点を置いているかを明らかにしています。

 

―まさに、R&D戦略の方向性を読み解くうえでの重要な示唆が詰まった内容ですね。
今回の調査を通じて、明らかになったことは何ですか?

安田今回の調査では、国内企業がグローバル化を推進するために、海外における研究開発拠点の設立・取得や、積極的なライセンス獲得によるパイプラインの拡充を図る動きが活発化していることが明らかになりました。
たとえば、小野薬品工業はDeciphera社の買収を通じて、欧米における製品および後期開発パイプラインの獲得を進めているほか、国内外の企業、バイオベンチャー、アカデミアと連携したオープンイノベーションを積極的に展開し、画期的・革新的な創薬に取り組んでいます。

一方、外資系企業では、日本におけるドラッグラグ・ドラッグロスの解消に向けた取り組みが進展しています。
たとえばファイザーは、国内での治験参加を海外と同等以上のスピードで進める開発戦略を掲げており、組み入れ期間の短縮や1施設あたりの症例数の増加を図ることで、日本人のグローバル開発品目への早期参加を推進しています。

 

―なるほど、今後の各企業のR&Dにおける取り組みにも注目したいですね。最後にこの資料に興味を持たれている方に一言お願いします。

安田近年、製薬企業は先端医療(ニューモダリティ)への研究開発に注力する動きを活発化させています。本レポートは将来の医薬品市場を予測する上でも、非常に重要なデータとなっております。研究開発担当の皆さまはもちろんのこと、マーケティングや営業担当の方などにも広く活用いただける内容です。
本調査に関しまして、少しでもご興味・ご関心をお持ちいただけた際には、ぜひ実際のレポートをご覧いただければと思います。また、当資料は無料で3日間ご試読いただけますので、ご興味がございましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

―本日は貴重なお話ありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2025年 製薬企業のR&D戦略」レポートは絶賛発売中です。
ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。

 

 

『2025年 製薬企業のR&D戦略

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