リサーチャーに聞く!#129 『2025年 青汁の摂取実態と今後のニーズ(第4弾)』調査のポイント

2025.08.26
  • リサーチャーインタビュー
  • Health & Food
リサーチャーに聞く!#129 『2025年 青汁の摂取実態と今後のニーズ(第4弾)』調査のポイント

第129回は、2025年6月13日発刊の『2025年 青汁の摂取実態と今後のニーズ(第4弾)』です!
青汁ユーザーにおける野菜不足の実態や青汁の摂取実態、青汁の購入ポイント、今後期待する青汁のコンセプトなどを調査した当レポートについて、弊社リサーチャーの脇阪樹に調査のポイントをインタビューしました!

 

脇阪樹 プロフィール

リサ・リューション事業部 リサーチグループ Health & Food
脇阪樹

—Profile—

2025年4月入社、健康食品分野で市場・消費者調査を担当している。

 


―TPCではこれまで青汁に関する調査を行っており、今回の最新調査が4回目ということをお聞きしたのですが、
この調査の目的はどこにあるのでしょうか?

脇阪当レポート「2025年 青汁の摂取実態と今後のニーズ(第4弾)」は2019年、2021年、2023年と行った調査の最新版の消費者調査となっており、お客様からご好評の声を頂いているものの一つとなっております。

本調査の目的としては、過去調査のデータと比較することで、消費者の意識の部分や実際の摂取実態など今後の予測につながるデータをお客様にご提供したく、今回リニューアルを行いました。

また、今回の調査では消費者のライフスタイルや価値観、健康意識をもとにグループ分けをしたクラスター分析も行っております。クラスター分析においても、毎回クラスターの特徴が少しずつ変わっており、クラスターの変化を把握いただけますので、是非ご活用いただければ幸いです。

 

―なるほど、時系列で比較した情報が揃っているので、変化を確認することができるのですね!
データを時系列でみるとどのような特徴があったのでしょうか?

脇阪時系列で比較すると、物価高騰の影響が大きいことが分かりました。

まず、「野菜不足だと感じる理由」を尋ねたところ、「野菜の値段が高くて気軽に買えなくなった」の出現率が36.2%で、前回調査と比べて10.4ptも上昇しています。前回調査から引き続き物価高騰の影響で、消費者の野菜を購入することへのハードルが高いことが分かりました。

また、「青汁を摂取するようになったきっかけ」についても、「野菜の値段が高くて気軽に買えなくなった」の出現率が13.9%で、前回調査から0.9pt上昇しています。このような結果から、「野菜の値段が高くて気軽に買えなくなった」ことをきっかけに青汁を摂取するようになった人が増加していることが明らかになりました。

―やはり物価高騰の影響は今も変わらずあるのですね!
他にはどのような変化がありましたか?

脇阪青汁ブランドの認知度・現在摂取率ランキングについても、変化がみられました。

まず、現在摂取率ランキングのトップ3は、山本漢方製薬の「大麦若葉 粉末100%」、アサヒ緑健の「緑効青汁」、伊藤園の「ごくごく飲める 毎日1杯の青汁」でした。特に伊藤園の「ごくごく飲める 毎日1杯の青汁」は、前回調査から認知度が+11.0pt、摂取率も+2.3ptと、どちらも伸びています。ドリンクタイプならではの飲みやすさが、多くの消費者に支持されています。

また、今回の調査では、新しくランクインしたブランドもありました。2025年6月発売のエバーライフの「飲みごたえ野菜青汁」と、2024年3月発売のカゴメの「ケーリッシュ青汁」です。この2つはいずれも摂取率ランキングでトップ15入りを果たしています。このように青汁市場もブランドの顔ぶれが着実に変わってきていることが分かります。

 

―新たなブランドも台頭してきているのですね!今後さらに注目していきたいですね!
ちなみに、今回の調査で新たに分析したページはあったりするのでしょうか?

脇阪はい、今回は新たに「青汁の素材のどんな特徴に魅力を感じるのか」についてのページを追加しています。この分析を行った背景としては、消費者がどの素材のどんな点を評価しているのかを明らかにし、それを商品開発をする際にご活用いただきたく、作成しました。

魅力を感じる青汁の素材の特徴について点数化を行ったところ、大麦若葉では「クセが少なくて飲みやすい」、ケールでは「栄養価の高さ」、明日葉では「便秘解消をサポートしてくれる」といった点に魅力を感じている人が多いことが分かりました。

上記はあくまでも各素材の特徴を簡潔にまとめたものになります。レポートではどのような青汁の素材の特徴に魅力を感じるのかについて具体的に掲載しておりますので、是非ご覧いただけますと幸いです。

 

―そのような新たな分析も行っているのですね!
他にも今回の調査のここに注目してほしい!というポイントがございましたら、是非ともお聞かせください。

脇阪注目ポイントは2つあります。

1つ目は、”手軽さ”に対するニーズの高まりです。
現在でも粉末タイプの青汁が主流ですが、過去4回分を時系列で比較したときに、「ドリンク(ペットボトル・紙パック・缶)」が年々右肩上がりに伸び続けており、近年はドリンクタイプの手軽さが消費者に支持されていることがわかりました。このことから、今後さらにドリンクユーザーが増えると予想しています。

2つ目は、”機能性”に対するニーズの高まりになります。
青汁を選ぶ際に重視されている点の「機能性表示食品かどうか」の回答では、2025年は13.9%となっており、2019年と比較して3.9pt増えていました。
また、「青汁に期待する健康効果」のデータをみると、時系列では「免疫力向上」や「アンチエイジング(老化防止)」が前回調査よりも増加しているほか、「疲労回復」は年々出現率が上がっていました。この結果から、今後はこれらのヘルスクレームにおいて機能性表示食品としての需要の拡大が期待されると予想されます。

このようなデータから今後の青汁市場では、”手軽さ”や”機能性”で選ばれる時代になっていくと考えています。

 

―なるほど、今後の青汁市場の動向にも注目ですね。
最後になりますが、読者の皆様に一言ありましたらお願いします。

脇阪先ほどは「物価高騰の影響」や「青汁ブランドの認知度・現在摂取率ランキング」、「魅力を感じる青汁の素材の特徴」などの注目ポイントを挙げさせていただきましたが、他にも「野菜の摂取実態と青汁の位置づけ」や「青汁の重視ポイント」、「今後求められる商品像」など、様々な視点から分析しております。

同レポートは無料の試読サービスを承っておりますので、まだ一度も資料を見られたことがない方も、過去の資料をご購入頂いた方も、少しでもご興味ある方は是非ご連絡をお待ちしております!

 

―本日は貴重なお話をありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2025年 青汁の摂取実態と今後のニーズ(第4弾)」レポートは絶賛発売中です。
ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。

 

 

『2025年 青汁の摂取実態と今後のニーズ(第4弾)

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