リサーチャーに聞く!#131 『2024年 パワーカップル・シングルの食と健康に関するニーズ探索調査』調査のポイント

2025.08.27
  • リサーチャーインタビュー
  • Health & Food
リサーチャーに聞く!#131 『2024年 パワーカップル・シングルの食と健康に関するニーズ探索調査』調査のポイント

第131回は、2024年6月7日発刊の『2024年 パワーカップル・シングルの食と健康に関するニーズ探索調査』です!
パワーカップル・シングル※の食と健康に対するニーズを明らかにするべく、『経済的に余裕があり、今後、「食事・食生活」にお金をかけたいと思う20~60代の男女796人』を対象にアンケート調査を実施した当レポートについて、弊社リサーチャーの福井淑乃に調査のポイントをインタビューしました!

 

福井淑乃 プロフィール

リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Health & Food
データアナリスト 福井淑乃

—Profile—

入社当時は加工食品分野で市場調査や独自調査を担当。
2019年にヘルスケア領域の担当となってからは、消費者調査を専門に調査を行っている。
最近はミラーレス一眼カメラを購入し、旅行先での撮影や周辺機材の収集を楽しんでいる。

 


―今回のテーマの「パワーカップル」について初めて聞きました。どういう人なのでしょうか。

福井パワーカップルとは、2人とも高収入を得ている共働き夫婦を指します。
特に、女性が仕事と家庭が両立できる環境にあり、出産・子育て期を含めたキャリア形成の機会が拡大していることが大きな要因かなとおもいます。
パワーカップルの明確な定義はないのですが、今回TPCでは、世帯年収が1,500万円以上、個人年収が1,000万円以上の方を調査対象にしました。
日本は人口減少と少子高齢化の影響、さらに、労働生産性の低下などもあり経済成長率は鈍化しています。
今回、新しい富裕層としてお金に余裕がある重要ターゲットとしてお客さまに提案したいとおもいました。 

 

―シン富裕層ですね!
ほかにどのような仮説があったのでしょうか。

福井我々はHealth&Foodチームなので、食と健康にフォーカスした調査をすることでお客さまに活用いただけるのではないかとおもいました。また、「健康と栄養に関する意識・実態調査https://www.tpc-osaka.com/c/health/cr220240502」を毎年発刊しています。この人たちを「一般健食ユーザー」と位置づけパワーカップル・シングルユーザーと比較することでギャップがより明らかになり良い提案になるかなと考えました。

 

―比較はとても面白そうですね!どのようなファインディングスがありましたか。

福井たくさんありました!例えば、運動・スポーツの実施率が高い、「免疫」対策ニーズが高い、健康食品にかける費用が3倍、サントリーウエルネスユーザーが多い、健康に関してプロの診断やケアを積極的に受けている、などの違いがありました。
また、健康に対する意識・考え方についても、「自分は健康だとおもう」や「健康への投資は惜しまない」、さらに、「平均寿命より長く生きたい」などの項目で10ポイント以上の差がありました。
以上の結果から、パワーカップル・シングル層は狙うべきターゲットということが明確になりました。

 

―仮説が外れなくてよかったです。。
その他はどうでしょうか。

福井やはりクラスター分析でしょうか。価値観やライフスタイルの違いが顕著に出ていました。
今回は7タイプとなりました。ネーミングは「大黒柱タイプ」、「専業主婦タイプ」、「独身タイプ」、「ファミリータイプ」、「バリキャリタイプ」、「公務員タイプ」、「経営者タイプ」です。

 

―いつも通り気になるネーミングですね!
お客さまからはどのような相談がありましたか。

福井あるお客さまには、すでに定性調査を行っており、およそのイメージはできていたが、今回の定量調査で改めてデータとして可視化できた、という声をいただきました。さらに、ターゲットの深掘りのため、クラスター別×性年代別のペルソナ分析レポートを活用したいという希望をいただき、有料オプションにて実査しました。我々はレポーティングするためにデータを読み込むのですが、なぜそのような結果になったのか、経緯も知りたいということで、途中経過もお渡ししました。ちょっと頭の中をみられるようで恥ずかしかったのですが、お客さまには、わかりやすい、ととても喜んでいただきました。TPCは、あまり隠し事がないというか、ほかのリサーチ会社と比べてもオープンな体質かなとおもうので、気軽になんでもご相談いただけますとうれしいですね。

―TPCのオープンな体質は私も大好きです!
クラスター分析について詳しく聞きたいのですが。

福井失礼しました。。特に、お客さまのリクエストが多かった 「バリキャリタイプ」について話しますね。
まず、バリキャリタイプは、16.0%を占め、1位の公務員タイプに次いで多いクラスターです。特徴は、トレンドに敏感でハイセンスなビジネスパーソンです。男女問わず、美容や身だしなみに気を使っている人が多く、人と交流することが好きで、ホームパーティーなどを行うタイプです。個人年収は1,053万円で1か月のお小遣いが26万円です。お小遣いの用途は、「ファッション」、「友人との食事会・飲み会」です。趣味は「旅行」、「グルメ」、「資産運用」、今後お金をかけたいのは、①旅行、②健康、③投資です。
レポートでは、さらに詳細に、食編、健康編としてPPT各1ページで分析しています。

 

―そんなことまでわかるのですか?すごいリサーチ力ですね!
そして、さらに詳細な分析があるのですか?それはぜひ見たいですね!

福井お客さまにそうおもっていただけるとうれしいです(笑)
レポートの魅力は十分に伝わったでしょうか。。

 

―さらなるインサイト把握も可能なのでしょうか。

福井もちろんです!理想のライフスタイルや、消費に関する意識・行動も把握できます。
理想のライフスタイルは最終的なベネフィットとしても活用できるかなとおもいます。
まず、「バリキャリタイプ」は、「都会で便利かつ刺激のある生活を送りたい」、「経営者タイプ」は「健康を第一に考えたヘルシーな生活を送りたい」、「公務員タイプ」は、「仕事と私生活のバランスを上手く取っていきたい」などクラスター別に違いが出ており興味深いです。
次に、消費に関する意識・行動をみると、パワーカップル・シングルならではかなとおもうデータも多いです。まずは、「何を買うかと同じくらい、誰から買うかを重視している」(33.1%)や、「浪費するつもりはないが、いちいち値段も気にしない」(41.7%)、「自分の審美眼には自信を持っている」(47.1%)、また、「自分が価値を感じたものには支出を惜しまない」(78.6%)などこだわりの消費意識があるかなとおもいます。
これらのインサイトを無視した戦略立案は失敗するとおもいますので、ぜひこのレポートを活用いただき、1%でも精度をあげてもらえると大変うれしいです。

 

―インサイト把握も盛りだくさんですね!
今回、食も聴取しているとおもうのですが、どんなデータがありますか。

福井食もクラスターによって違いが出ましたね。
今後、品質にこだわってちょっといいものを購入したい食品をみると、「バリキャリタイプ」は、①コーヒー、②チーズ、③調味料でした。コーヒーには、「オーガニック」、チーズには、「栄養価が高い」「生産者に理念やこだわりがある」などを付加価値として求めています。また、食にこだわりが強い「経営者タイプ」は、①お酒、②チーズ、③コーヒーでした。お酒には「伝統的な昔ながらの製法を守っている」、チーズには「職人が手作りで少量生産している」などを求めています。

 

―食にも違いがあるのですね!非常に興味深いです!
さきほどのお客さまの有料オプションの費用はどれくらいかかるのでしょうか。

福井1クラスターにつき1ペルソナ分析/1カスタマージャーニー分析で各50,000円~承っております。
お客さまからは戦略の精度が上がる、ととても好評のサービスです。
クラスター分析に加え、さらにペルソナ分析やカスタマージャーニー分析を活用いただくことで、企画~開発~販促まで一気通貫した戦略立案に活用いただいております。

 

―一気通貫は戦略にブレが出ず、とても良いですね!
今後の有望ターゲットとして、興味があるお客さまも多いとおもいます。レポートの試読方法について教えてください。

福井TPCでは、30分~1時間程度でレポート全ページをご試読いただけ、さらに、リサーチャーとのディスカッションにより、「課題解決が早い」、「クラスターの理解が深まった」と好評のオンラインミーティングを実施しています。
日時など気軽にご相談いただけますとうれしいです。

 

―おトクなTPC消費者調査レポートの無料オプションのお知らせをお願いします。

福井①出典名の記載で社内外データとして活用いただけます。活用方法としては、リリースや、HPでの補足データとして、さらに、展示会での説得材料として、など様々です。まだ、データを存分に活用しきれていないお客さまがいらっしゃるかもしれません。今からでもぜひご活用くださいませ。
続いて、②オンライン報告会の開催です。お客さまが膨大なレポートを読み込む時間がない中でも、リサーチャーとディスカッションしながらユーザー理解が深められるメリットがあります。
最後に、③ご要望のクロスデータのご提供です。仮説検証のためのデータ把握ができ行動に即移せると好評です。

 

―ありがとうございます。再度有料オプションについてお願いできますでしょうか。

福井より有益な戦略立案のために、お客さまのユーザー解像度をアップしたいというご要望は年々アップしているとおもいます。TPC消費者調査では、ペルソナ分析やカスタマージャーニー分析、さらに、競合ユーザー分析などを承っております。ペルソナやカスタマージャーニーは、特定のクラスターにフォーカスし分析します。お客さまからは「解像度がアップした」、「理解が深まった」との声をいただいております。

 

―お読みのみなさま、TPCリサーチャーとオンラインミーティングすることで課題解決の一歩になること間違いなしです。
ぜひ気軽にお問い合わせいただけますとうれしいです。

本日は貴重なお話をありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2024年 パワーカップル・シングルの食と健康に関するニーズ探索調査」レポートは絶賛発売中です。
ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。

 

 

『2024年 パワーカップル・シングルの食と健康に関するニーズ探索調査

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