美容・化粧品
第146回は、2025年6月25日発刊の『2025年 女性の頭皮・髪に関する意識・実態調査(第6弾)』です!
女性の頭皮・髪に対する考え方やヘアケアアイテムの利用実態、情報源、美容院・サロンの利用実態などについて調査。年代別に加えて、「コンシャスタイプ」「ビューティエイジングタイプ」「エコラグタイプ」「ビューティ・マスタイプ」「セーフティタイプ」「ローコストタイプ」「ノー・リーズンタイプ」の7つのクラスター別でも分析した当レポートについて、弊社リサーチャーの武本美沙に調査のポイントをインタビューしました!
武本美沙 プロフィール
リサ・リューション事業部 リサーチグループ Beauty & Cosmetics
武本美沙
—Profile—
2023年に入社後、化粧品分野で市場・消費者調査を担当している。
直近では、化粧品企業のR&D戦略と女性の頭皮・髪に関する意識・実態調査を担当。
趣味はゲームと旅行先でご当地酒を買うこと。
SNSでバズった化粧品を購入し、使ってみるのが好き。
―なぜ今回、女性の頭皮・髪に関する調査を行ったのですか?
武本:今回の調査は、2020年から毎年続けている定点調査です。女性の頭皮や髪への意識、そしてヘアケアアイテムの使用実態を継続的に追うことで、どんな変化が起きているのかを明らかにしています。実査は毎年4月末に行っていて、経年で比較できるようにしています。
ここ数年は特に市場の変化が大きい時期ですよね。高価格帯シャンプーが続々と登場し、大手企業も高付加価値商品を投入しています。また、「成分」を前面に打ち出した商品が増えているのも特徴です。そうした背景のなかで、消費者の意識がどう動いているのかを把握するために、今年も調査を実施しました。
―市場の動きに伴って、消費者の意識にもどのような影響が見られるのか気になるところです。今回で6回目の調査とのことですが、これまでと比べて何か変化はありましたか?
武本:そうですね、大きく3つのポイントが見えてきました。
まず1つ目は「シャンプーの選び方」です。2021年と比べて「洗浄力が高いこと」を重視する人は13ポイント減少しました。つまり、必要なうるおいを残す“マイルドな洗浄力”が好まれるようになってきていることがわかります。また「シャンプーを選ぶ際に成分を重視している」と答えた人は全体で42.5%。特に美容意識が高い層、いわゆる「コンシャスタイプ」では74.8%と、成分への関心の高さが際立っています。
2つ目は「頭皮ケア意識の高まり」です。特に40代では「頭皮のエイジングケア」「頭皮クレンジング」が上位に挙がり、中年層を中心に頭皮ケアの需要が広がっています。
3つ目は「ブランドの動き」です。I-neの「ボタニスト」やクラシエの「ディアボーテ ひまわり」といったブランドの現在使用率が前年より増加していることがわかりました。
このほか、今回新たに調査対象に加えたMTGの「ReFaヘアケアシリーズ」は全体では現在使用率が0.8%とまだ小さいのですが、20代では4.4%と、若い世代から確かな支持を得ていることがわかりました。
―なるほど。シャンプー選びや頭皮ケア、そしてブランドの使用に変化があったのですね。では、消費者のなかで今特に注目されている商品やキーワードは何でしょうか?
武本:はい。ヘアケアアイテムを選ぶ際に魅力的だと思うキーワードを聞いたところ、20~30代では「髪質改善」や「サロン帰りの髪」といったキーワードの出現率が高く、サロン系ワードへの親和性が強いことがわかりました。
一方で40代からは髪のエイジングケアに関するキーワードの出現率が高くなっています。また、40代の上位回答には「頭皮のエイジングケア」と「頭皮クレンジング」が挙がっており、中年層を中心に頭皮ケアへの意識が高まっている傾向にあります。年代によって魅力的だと思うものが明確に違うのは、とても興味深いですね。
―確かに、同じヘアケアでも年代別ではまったく視点が違いますね。企業にとっては、商品を企画、開発する上で方向性を決める重要な材料になりそうです。実際にお客様からはどんな反響がありましたか?
武本:「自社ブランドの使用実態を競合と比較できるのがありがたい」といったお声や、「トレンドの変化を定点で追えるところが良い」という評価を多くいただいています。また、OEM企業様からは「消費者が求めるキーワードや成分がわかるので、開発提案の参考になる」といった感想もいただいていて、実務にすぐ活かせる点をご評価いただいていると感じます。
さらにご購入後は、無料で質問と質問を掛け合わせたクロスデータのご提供を行っておりますが、お客様から「セルフチャネルや通販などチャネルごとでブランドユーザーをまとめて傾向を見たい」「低価格帯と高価格帯でブランドユーザーをまとめ、回答の違いを確認したい」といったお声をいただきました。自社ターゲットとそうでない人を見比べることで、特徴が明らかになる点も魅力の一つです。
―レポートから新たな気付きが得られるのは魅力的ですね。
では、最後になりますが、読者の皆様に一言ありましたらお願いします。
武本:このレポートでは、頭皮や髪の悩みから使用アイテムの実態、ブランドの使用率、白髪染めやサロン利用まで、全54問にわたって幅広く聴取しています。また、年代別だけでなく、「コンシャスタイプ」「ビューティエイジングタイプ」「エコラグタイプ」「ビューティ・マスタイプ」「セーフティタイプ」「ローコストタイプ」「ノー・リーズンタイプ」という7つのタイプに生活者を分類しています。たとえば「コンシャスタイプ」はヘアケアアイテムにかけるお金が高い一方で、「ビューティエイジングタイプ」は髪にやさしく、安心安全な商品を選ぶといったように、タイプごとの違いを明らかにすることで、単なる年代比較では見えにくいターゲット像がより具体的に見ることができます。「どの層をターゲットにすべきか」「ターゲットに刺さる商品は何か」といったお悩みをお持ちの方には、ぜひご覧いただきたい内容です。
実際のデータをもとに解説するオンラインミーティングも承っていますので、ご興味のある方はお気軽にご連絡ください!
―本日は貴重なお話をありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2025年 女性の頭皮・髪に関する意識・実態調査(第6弾)」レポートは絶賛発売中です。
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