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2023.02.16

リサーチャーに聞く!#32『2023年 ヌートロピック市場の動向と将来展望』調査のポイント

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FOOD & DRINK

第32回は、2023年1月27日発刊した『2023年 ヌートロピック市場の動向と将来展望』です!
ニーズが高まる「ヌートロピック(認知機能をサポートする食品)」に焦点をあて、機能性表示食品の届出受理件数、種類別や関与成分別市場、メーカーシェア、商品分析、販売促進活動、消費者のU&A、素材開発動向、将来展望についてまとめた当レポートについて、弊社リサーチャーの川原恒輔に調査のポイントについてインタビューしました!

 

川原 恒輔 プロフィール

リサ・リューション事業部 ソリューショングループ Health&Food
シニアアナリスト 川原 恒輔

—Profile—
入社以降、ヘルス&フード分野のマーケット調査・事例調査・消費者調査を担当。
近年では、問い合わせが増えている食品原料や業務用食品関連の独自調査や市場調査を複数実施している。

 


―今回、ヌートロピック市場をテーマにした調査とのことですが、現在の市場の課題は何だと考えていますか?

川原:従来、「認知機能の維持・サポート(ヌートロピック)」は、健康食品の中でも訴求が難しい分野となっていました。しかし、2015年に機能性表示食品制度が創設されたことで、ヘルスクレームの表示が可能となり、「売りやすさ」「信頼性」といった利点から、”認知機能”関連の機能性表示食品の届出が増加しました。こうした流れから、現在では、市場における競争が激化しつつあります。
また、2022年に、消費者庁により、認知機能関連を表示する機能性表示食品に対して、届出の範囲を逸脱した表示や過大な強調表示といった不適切な表示への一斉指導が実施されるといったことも起こっています。

 

―なるほど。なぜ、今回この調査を実施しようとしたのですか?

川原2021年に65歳以上の高齢者人口が過去最高となり、大手メーカーが認知機能関連の機能性表示食品市場に続々と参入している中で、近年の市場動向や市場の将来展望を明らかにすることが調査の目的の1つです。
また、表示に対するチェック・指導も厳しくなり、競争も激化する中で、販売面でどういった点が重要なポイントになってくるかを探る必要があると考え、メーカーの販促活動や商品の動向、消費者の実態も調査しています。

 

 

―なるほど、そのような目的があったんですね。今回の調査で、明らかになったことは何ですか?

川原:今回、明らかになった点は、種類別の市場動向や消費者の利用実態をみると、健康食品(サプリメント)のみならず、飲料や乳製品、菓子、加工食品など”身近な食品”に認知機能関連の機能性表示食品が増えていることで、購買層の裾野が拡大し、マーケットに広がりが出ている点が挙げられます。

また、認知機能関連の商品では、主に中高年層がメインターゲットになっていますが、近年、”記憶力や判断力、集中力”といった切り口で、eスポーツ分野での臨床試験が開始されるといった動きも見られます。若者のeスポーツや勉強・ビジネスシーンなど、従来にはなかった新しい需要に期待が集まっている点も、新たな発見でした。

 

―そんな発見があったんですね。そのほかに、今回の調査のここに注目してほしい!というポイントがございましたら、是非ともお聞かせください。

川原:機能性表示食品の最大のメリットとして、届出のヘルスクレームの表示による「信頼性」や「売りやすさ」といった点がありますが、市場が拡大し競争が激化する中では、ヘルスクレームやエビデンスデータなどの機能的価値だけでは差別化を図ることが難しくなっています。今回の調査では、そうした点も踏まえ、差別化ポイントやトライアル/リピートの仕掛けなど、市場攻略のヒントとなりそうな部分もまとめています。

 

―それでは、最後にこの資料に興味を持たれている方に一言お願いします。

川原:機能性表示食品の”認知機能”に焦点を当て、市場分析、攻略ポイント、販促活動、素材の研究開発動向、消費者の実態まで網羅していますので、認知機能関連商品のマーケティング・開発をされている方や、市場への参入を検討されているメーカー様だけでなく、同市場に興味をお持ちの企業様にも、ぜひご覧いただきたい内容となっています。ヌートロピック市場の調査・分析を通じて、今後のマーケティング活動や市場攻略のお役に立てれば幸いです。

 

 

―貴重なお話しありがとうございました。今回インタビューしたレポートは絶賛発売中です。ご興味がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。

 

2023年 ヌートロピック市場の動向と将来展望
急拡大する“認知機能”関連の食品市