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2023.05.15

リサーチャーに聞く!#43 『プラントベースフードの摂取実態とニーズ(第2弾)』調査のポイント

PRESS

FOOD & DRINK

第43回は、2023年2月24日発刊の『プラントベースフードの摂取実態とニーズ(第2弾)』です!
最新のPBFの摂取実態とニーズを種類別に細かく調査しているほか、男女別、性年齢層別に加えて、「ロハスタイプ」「トレンド追求タイプ」「生活リズム良好タイプ」「トライアルタイプ」「不摂生タイプ」「ダイエットタイプ」の6つのクラスターでも分析した当レポートについて、弊社リサーチャーの水上創に調査のポイントについてインタビューしました!

 

水上創 プロフィール

リサ・リューション事業部 ソリューショングループ  Health&Food

課長 水上創

—Profile—

入社当時から、Food & Drink分野でマーケット調査と消費者調査を担当。
これまで多くの調査企画を提案し、実査を行っている。
近年では、マーケットと消費者ニーズの両面から今後の将来展望を分析する新たな調査レポートを確立し、
複数のテーマを発刊している。

 


―今回、プラントベースフード(PBF)をテーマにした消費者調査を実施したとのことですが、今のPBF市場の課題は何だと考えていますか?

水上昨年に引き続きとなりますが、PBFに対して企業と消費者でギャップが生じているというのが課題と考えています。

食品業界において、PBFは持続可能性のある食品として世界的に注目を集めており、現在日本においてもSDGsを意識した取り組みとしてPBF市場に参入する企業が増えています。また、PBFの風味や食感の改善などPBFの開発をサポートするための食品素材・食品添加物を提供することで間接的にPBFの活性化を目指す企業も増えています。
このように、日本ではPBFが新たなビジネスチャンスとして注目を集めているのですが、例えばSDGsを意識して「PBFは環境に良い食品です」と謳っても、日本は欧米に比べて環境意識が低いため、消費者にはあまり響かないといったケースがあります。

これは企業側で消費者の理解が進んでいない、あるいは間違って理解しているために、消費者が求めるものと異なってしまうと考えられます。

また、実際にPBFの開発・マーケティングを担当されている方からは「消費者がどんなPBFを求めているのかが分からない」「消費者にPBFの魅力が上手く伝わらない」といったご相談を多くいただいておりますので、PBFにおいては消費者ニーズの把握が特に重要なのではないでしょうか。

 

 

―なるほど、PBFはここ最近注目を集めるようになった新しい食品カテゴリーであるので、企業側も分からないことが多い。だから、消費者ニーズの把握が重要なのですね!
TPCではPBFの消費者調査を昨年行っていますが、なぜ今回新たに調査を行ったのですか?

水上今回はより細かくPBFのニーズを探っていくことで、実際の商品開発やマーケティングに役立つ情報を提供するために調査を行いました。

具体的に言うと、前回と今回の調査では調査の目的が異なっています。前回の調査はPBFを「3ヶ月に1回以上」購入しているPBFユーザーだけでなく、PBFを買わなくなった離脱層やPBFに興味はあるけれども購入したことがない関心層を対象にすることで、全体的なPBFのニーズや各ユーザー層のボトルネックを明らかにすることが調査目的でした。

一方、今回の調査はPBFユーザーのみを対象にしているため、前回には無かったPBFの種類ごと(代替肉や代替乳製品、代替卵、代替魚介類など)の摂取実態やニーズを深掘り出来るような調査設計にしました。また、今後のPBFの需要拡大ポイントを探るには経年で消費者の動向やニーズの変化を追っていく必要があるため、時系列でニーズが把握できる部分もあります。

すなわち、今回はPBFユーザーのよりリアルな摂取実態やニーズを浮き彫りにすることが調査目的であるため、PBFの開発やマーケティングに携わっているご担当者様にはよりご活用いただけるような調査になっています!

 

―今回の調査はより実践的に活用できるものになっているのですね。
それでは、今回の調査でここに注目してほしい!というポイントがございましたら、是非ともお聞かせください。

水上今回、PBFの種類ごとに消費者ニーズが把握できるのが特徴なのですが、特に代替肉については自分で調理するもの、加工調理済みのもの、惣菜・弁当、外食で食べるものなど多岐にわたっているのでフォーカスを当てています。

例えば、普段食べている肉のメニューと代替肉のメニュー、今後食べたい代替肉のメニューを聞いているので、そこから肉と代替肉の両方でニーズが高いメニュー、代替肉のみニーズが高いメニュー、その逆で肉のみのニーズが高いメニュー等々傾向が把握できます。そして、それらの結果から今後のメニュー開発の優先度が高いメニューを分析しているので、代替肉の開発やマーケティングを担当されている方は必見の内容となっています(笑)。

 

―なるほど。それは面白そうですね。
最後に今回の調査について、お客様からはどのような感想・評価をいただいていますか?

水上PBFの摂取実態だけでなく、食生活の実態や健康意識、生活スタイルなど細かい部分まで調査しているので、PBFユーザーの人物像が浮き彫りになる点を評価いただいております。

特に、TPCの消費者調査はライフスタイルや価値観が似ている人たちでグループ分けして、ニーズの傾向を読み取るクラスター分析を行っているのが特徴なのですが、この分析が実際の消費者像をよりリアルに捉えることが出来るため、ターゲットに合わせた商品開発や効果的な販促施策を模索する際に参考になると喜んでいただいております。

今回の調査では、「ロハスタイプ」「トレンド追求タイプ」「生活リズム良好タイプ」「トライアルタイプ」「不摂生タイプ」「ダイエットタイプ」の6つのクラスターに分類して、特徴や傾向を分析していますので、是非ともレポートをご確認いただけますと幸いです。

 

 

 

本日は貴重なお話しありがとうございました。今回インタビューした消費者調査レポートは絶賛発売中です。

また、TPCでは現在PBFの調査に力を入れており、これまで複数の調査を行っております。
「PBFに関する調査はTPCに!」
気になるテーマやお探しの情報がございましたら是非とも弊社にお問い合わせくださいませ。

『プラントベースフードの摂取実態とニーズ(第2弾)』