美容・化粧品
第170回は、2026年4月24日発刊の『2026年 韓国コスメのトレンドレポート(日本編・韓国編)』です!
韓国国内の化粧品市場および日本において注目を集める韓国コスメ市場について徹底調査。韓国編では、産業背景・強みや市場規模、キープレーヤーの動向、最新トレンドおよび今後の市場性を分析。日本編では、これまでの変遷や市場規模にくわえ、同市場をリードする韓国コスメブランドについて多角的に分析した当レポートについて、弊社リサーチャーの大澤杏菜、吉岡由莉に調査のポイントをインタビューしました!
大澤杏菜 プロフィール

リサ・リューション事業部 リサーチグループ Beauty & Cosmetics
大澤杏菜
—Profile—
2024年に入社後、化粧品分野で消費者調査と市場調査を担当している。
直近では、頭髪化粧品の市場分析調査や東南アジアの化粧品市場を担当。
韓国コスメをチェックするのがマイブームで、韓国語を勉強中。ネコとコビトカバが好き。
吉岡由莉 プロフィール

リサ・リューション事業部 リサーチグループ Beauty & Cosmetics
吉岡由莉
—Profile—
2024年に入社後、化粧品分野で消費者調査と市場調査を担当している。
直近では、頭髪化粧品や通販化粧品に関する市場分析調査のほか、ベースメイクに関する消費者調査を担当している。
最近はヘアケアアイテムをいろいろ試すのにハマっていて、ブリーチなどハイトーン履歴で傷んだ髪を、つるんとした質感に整えることを目指してケアを頑張っている。
―まず初めに、今回「韓国コスメのトレンドレポート」という調査を実施された背景についてお聞かせいただけますでしょうか?
大澤:はい、本調査の実施背景には、大きく2つの視点があります。
1つは、グローバルのトレンド発信源として存在感を高めている韓国市場そのものへの関心の高まりです。韓国はもともと美容意識が高く、化粧品産業が非常に活発な国ですが、近年は『K-Beauty』として世界的な影響力を持つようになっています。ただ、その成長がどのような市場構造や消費者動向によって支えられているのかは、まだ十分に整理されていない部分もあります。そこで韓国編では、国内市場を分解しながら、成長の背景や今後の方向性を明らかにしたいと考えました。
もう1つは、日本市場における韓国コスメの存在感の高まりです。日本では2010年代のベースメイクをきっかけに市場が広がり、その後はスキンケアやヘアケアへと領域を広げながら、ECだけでなく店頭にも浸透してきました。こうした流れを見ると、韓国コスメは一過性のトレンドではなく、しっかりと市場に根付きつつあると感じています。実際に弊社へのお問い合わせも増えており、その影響力や市場構造を整理したいと考え、日本編として分析を行いました。
このように、韓国と日本の両面から市場を捉えることで、韓国コスメの“いま”と“これから”をより立体的にお伝えできればと考え、本調査を実施しています。
―確かに、韓国ではどのようにトレンドとなる化粧品が生み出されているのか、各社の開発体制や商品づくりに関する情報は、まだ十分に見えていない部分も多いと感じます。
また日本においても、近年はバラエティショップに加えてドラッグストアなど、より身近な場所で韓国コスメを目にする機会が増えていますよね。
そうした中で、今回の調査ではどのような点が明らかになったのでしょうか?
大澤:まず、韓国編からご紹介させていただきます。韓国の化粧品市場はここ数年で大きく成長しており、その背景にはいくつかの特徴的な動きがあります。例えば、2019年以降は政府主導の支援策が進められているほか、OEM/ODM技術の高度化を背景に、化粧品を国の主力産業として育成する動きが加速しています。
また、オンライン消費の拡大や、いわゆるMZ世代によるトレンド拡散が非常に活発で、それに迅速に対応できる生産体制が整っている点も特徴です。こうした環境が、韓国ならではの“トレンド創出力”を支えているといえます。
さらに、市場を牽引する主要プレーヤーはグローバル展開にも積極的で、多くの企業で売上の半分以上を海外が占めるなど、外需を取り込んだ成長が進んでいます。加えて、『K-Beauty』ブームを背景にインバウンド需要も拡大しており、代表的なH&Bストアである『OLIVE YOUNG』では、外国人観光客を意識した店舗展開も進められています。
このほか、『DAISO』や『emart』といった低価格チャネルの参入も相次いでおり、価格帯や販売チャネルの広がりという点でも、市場のダイナミックな変化が見られました。
―なるほど。韓国では政府支援やOEM/ODM基盤を背景に、トレンドを生み出す仕組み自体が整っている点が非常に特徴的ですね。また、グローバル展開やインバウンド需要の取り込みも含めて、市場全体がダイナミックに成長していることがよく分かりました。
一方で、そうした韓国発のトレンドが、日本市場でどのように受け入れられ、広がっているのかも気になるところです。日本編では、どのような点が明らかになったのでしょうか?
吉岡:はい、日本編でまず見えてきたのは、やはり多くの方が気にされている日本市場における韓国コスメのポジショニングです。
実際に、日本の化粧品市場における韓国コスメのシェアは、2025年時点で6.1%となっています。2023年の3.4%と比べると+2.7ポイントと、ほぼ倍増しており、ここ数年で着実に存在感を高めていることが分かります。
さらに分野別に見ると、特に伸びが大きいのがスキンケアです。2023年の3.7%から2025年には7.8%へと上昇し、+4.1ポイントと大きく拡大しています。加えて、従来から構成比の高いメイクアップについても、8.9%から12.1%へと伸長し、1割を超える水準に達しています。
こうした結果から、スキンケアとメイクアップの両軸で市場を広げている点が特徴であり、韓国コスメは日本市場において着実にポジションを確立しつつあることが明らかになりました。
このほか流通面では、EC、特に『Qoo10』の『メガ割』などを起点に認知を拡大したブランドが、ドラッグストアやバラエティショップといったセルフチャネルへと続々進出しています。中には日本法人を設立し、日本市場に合わせた商品展開や価格設計、プロモーションを一元的に管理することで、ブランドコントロールを強化する動きも見られます。こうした取り組みにより、ECと店頭での価格やメッセージの一貫性が保たれ、消費者との接点もより安定的に構築されています。その結果、ドラッグストアやバラエティショップといったセルフチャネルにおいても棚獲得が進み、店頭での存在感が一段と高まっています。
―そうなのですね。これまで見えにくかった韓国コスメの成長を、具体的なデータで捉えられる点は非常に興味深いですね。日本市場における存在感の高まりもよく分かりましたし、各ブランドの動きは日本ブランドにとっても無視できないポイントだと感じました。
また、日本では韓国でトレンドとなったアイテムが少し遅れて広がるケースも多い印象がありますが、いわば“先取り情報”という観点でも、韓国市場の動向は気になるところです。
現在の韓国の化粧品市場では、どのようなトレンドが注目されているのでしょうか?
大澤:はい、韓国市場のトレンドを商品単位で見ると、いくつか特徴的な動きが見えてきています。
まずスキンケアでは、マスク・パックの多様化が進んでいます。例えば、コラーゲンゲルパックやラッピングマスクのような長時間使用するタイプに加えて、朝に手軽に使えるバブルやリキッドタイプ、さらには洗顔とパックの機能を兼ね備えた“パッククレンザー”など、使用シーンや機能に応じた製品が広がっています。
また、消費者の“成分重視”の意識が一段と高まっている点も大きな特徴です。美容医療発想の『PDRN』をはじめ、『グルタチオン』『ビタミンC』『レチノール』『バクチオール』など、成分を前面に打ち出した製品が拡大しています。
さらに最近では、外側からのケアに加えて、内側からのケアであるインナービューティへの関心も高まっています。従来は中高年層が中心だった健康食品も、コロナ禍以降は若年層まで広がっており、スキンケア発想の成分を取り入れた“食べる化粧品”のような商品や、グミ・ゼリーなど日常的に楽しみながら摂取できる“ヘルシープレジャー”型の商品が伸びています。
こうした一連のトレンドの背景にあるのが、『スローエイジング』という価値観です。これは、老化を否定的に捉えるアンチエイジングとは異なり、健康で美しく、ゆるやかに年齢を重ねていくことを重視する考え方です。シワやシミといった悩みが顕在化する前からケアを始める意識が広がっており、若年層をターゲットとした提案も増えています。
実際に、CJ OLIVE YOUNGでは、このスローエイジングをトレンドとして定着させるべく積極的なプロモーションが行われており、2024年には関連売上が前年比60%以上増加するなど、大きな伸びを見せています。
こうした動きからも、今後はスローエイジングを軸とした市場拡大が続いていくと考えられますし、すでに一部のトレンドや成分訴求は日本市場にも入り始めています。今後はこうした韓国発のトレンドが、どのような形で日本に浸透していくのかも注目されるポイントだと考えています。
―なるほど、このような韓国市場の動きは、今後のトレンドを先取りするうえでもチェックしておきたい内容ですね。 ありがとうございます。
ここまで韓国編・日本編それぞれのお話を伺ってきましたが、最後に、本レポートを読むうえで「特にここに注目してほしい」というポイントがございましたら、ぜひ教えてください!
吉岡:最後までご覧いただきありがとうございます。
本調査では、韓国編と日本編の2部構成で、多角的に分析を行っています。韓国編では、市場の沿革や市場規模、主要プレーヤーに加え、消費者実態や最新の美容トレンドまでを整理しています。
一方、日本編では、日本における韓国コスメの市場規模やブランド別の売上動向、商品分析に加え、マーケティング戦略や消費者の意識・実態までを幅広く捉えています。具体的には、韓国コスメの使用率やスキンケアアイテム別の使用状況、さらに『Qoo10』の利用実態など、購買行動に踏み込んだデータも収録しており、実務に直結する内容となっています。
みなさまが知りたい情報はもちろん、今後拡大が見込まれる韓国コスメ市場に対する戦略検討の一助として、ぜひご活用いただきたい内容となっております。
なお、本レポートは3日間の無料PDF試読サービスもご用意しております。ご興味・ご関心がございましたら、お気軽にお問い合わせください!

―本日は貴重なお話をありがとうございました。
さて、今回インタビューした「2026年 韓国コスメのトレンドレポート(日本編・韓国編)」レポートは絶賛発売中です。
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